すぐにキレる男の子が抱え込んでいたもの

怒ることはエネルギーを使うけれど、自分の気持ちを伝える手段としては有用ですよね。中学生の同級生に突然キレる男の子が居ました。当時は「不安定で怖い子」と思っていたのです。でも、改めて思い返すと違う気もするのです。

彼は休み時間になるたび、他の男子から暴力を奮われていました。怪我するような暴力ではなく、床に四つん這いにさせたり、軽く突き飛ばしたり。おふざけの延長と言えるものでした。その様子はクラスメイトの大半が見ています。

今になって考えればイジメだったのかも知れませんが、当時のわたしは「男の子ってヤンチャだな」としか思っていませんでした。基準がわからないから、男の子は拳で語り合うとさえ思っていました。だから、彼がキレた時も不思議でした。

そんなことで中学の頃は塾も結構ずる休みしていました。

いったい何が不満なんだろう。休み時間になるたび、友達と遊べるのに。わたしには一緒に遊ぶ相手が居なかったので、たとえ暴力を奮われていたとしても彼が羨ましかったんです。彼は怒って暴れて、その後いつも泣いていました。

わたし達は誰ひとりとして、彼の苦しみには気づきませんでした。彼が悩んでいたかも知れない。そう思うようになったのは成人してからです。彼なりのメッセージだったのでしょう。大人になってから元気にやっていると聞いて安心しました。